小山田壮平の人間臭さ
小山田さんの書く歌には人間臭さがあります。
愛しいほど素直で、グサッと刺さるのです。
人間臭さを表す代表的なものに嘘があると思います。
嘘は言葉を操る人間しかつきません。
嘘をついたことのない人はそうそういないでしょう。
そして、嘘は多くは自分を守るためであったり、時には人を守るためについたりします。
醜くも、愛すべき人間の性だと思います。
小山田さんの曲のなかでも「嘘」がでてくる曲が数曲あります。
カウボーイの歌 - andymori
今日も誰かに嫌われたかな 下手な嘘をついてしまったな
少しだけ ため息の週末 なんとなくカウボーイが笑う
なんと人間らしい曲か。
「カウボーイの歌」大好きなんですよね。
というか「カウボーイの歌」自体が人間らしさに溢れてます。
人との会話のあとに「あぁ、つまらない奴だと思われたかな」と反省したりするタイプの人間には共感の嵐が巻き起こります。
とっさに出た出来の悪い嘘に、時間を巻き戻したくなるようなこともあります。
小山田さんのようなひとでもこんな風になることがあるのかと親近感のわく曲です。
メロディも美しい。
16 - andymori
変われない明日を許しながら なんとなく嘘をつくのさ
可愛くなれない性格で 全然違うことを考えながら
優しいんだねって嘘をつくのさ
もらった花をまた枯らしながら 今度飲もうねと嘘をつくのさ
「16」には「嘘」が3回も出てきます。
ちょっとドキッとします。
「全然違うことを考えながら」と「もらった花を枯らしながら」という節のダメで情けない自分。
こういうことは時々あるから。
自分もことで精一杯のときとかはこうなっちゃいます。わかる。
あの日の約束通りに - 小山田壮平
あの日嘘をついたこと 謝りたいのだけれど
臆病な僕はまた冗談に代えてやり過ごすのだろう
スズコウナイト良かったです。
飛び降り騒動のあとにできた歌だったとは驚きでした。
弾き語りツアーでも心に残った最高のラブソング。
大好きな人についた嘘は本当に後悔するし、申し訳なく思うもの。
でも大好きな人の優しさに甘えて臆病な自分が顔を出して、うやむやにしてしまったりもします。
花束 - AL
AL / 花束 [MUSIC VIDEO] - YouTube
いつかの涙に花束をあげるよ 今日の嘘も抱きしめるよ
どこにいても
ALの歌はバンドメンバーの共作ですが、なんとなく小山田さんぽさを感じるのでチョイス。
この曲の歌詞は投げKISSみたいです。
嘘をつくことにたいしての許容は難しいです。裏切られた気になるし。
クサイけど、嘘すら抱きしめて乗り越えれたらもう大丈夫な気がします。
人間臭さは人間の醜さに他なりませんが、それを包み隠さずに歌える小山田さんだから多くの支持を得ているのだと思います。
4月に大阪きてくれるのでとても待ちどうしいです。