Lifeboat - Penguin Orchestra Cafe
ここ最近、コロナ陽性のため自宅療養をしていました。
軽症といえど最高で39℃台の熱、頭痛、喉の痛み、筋肉痛、倦怠感、そして鼻づまりと様々な症状が現れ、寝込むほかありませんでした。
寝込んでる間はすごく暇なので、何かしらしないと気が狂いそうになるんですが、エンタメのなかでも音声媒体は寝込んでいる間も楽しめました。
ラジオ、Audible、Podcastたちにはお世話になりました…。
もちろん、音楽をじっくり聴くのにも最適な期間でした。
なかでもこの"Lifeboat"という曲にはじんわりとしたパワーをもらいました。
1年くらい前に折坂さんが何かの媒体で紹介していた曲です。
"Lifeboat"は「救命ボート」の意味で、なんだかサバイバルや命の危機を思わせる単語です。
でも曲調はヒーリング感があって、海原で揺蕩う人生そのものを感じます。
なので個人的には「救命ボート」というより、読んで字のごとく「命の舟」というイメージ。
そして「命の舟」という言葉からは「漂えども沈まず」という言葉が連想されます。
「漂えども沈まず」は欧州の古典的な言葉らしく、「不安定で揺れたりするが、決して沈みはしない」という意味。
日本でも最近は原田マハさんの「たゆたえども沈まず」という本で目にすることがありました。
鍵盤は少し性急な印象がありますが、ストリングスの音色は対照的に優雅な河の流れみたい。
人生における慌ただしさと穏やかさの両側面。
総じて人生色々あるよねって感じが1曲に詰め込まれているなあって感じ。
寝込んでいる間は身体の免疫と病が闘っていて、生を実感する時間だったので余計この曲に感じ入ることができたのかなと思います。
命のボートに乗って。このボートは中々安定しないけど、沈まないことが大事。
ゆっくりとまたボートを漕ぎだそう、そんな気持ちにさせてくれる曲だなぁと思います。