空は藍色 - andymori
おそらく僕が初めてandymoriを知った曲です。
半袖半ズボンで、髪の毛は伸び放題、くりくり大きな黒目。
およそロックンローラーに似つかわしくない。
まるで少年がそのままロックンローラーになったような感じで、僕はもう感銘を受けました。こんな人がいるのか、と。
少なくともロックでカッコつけたい!みたいな感じが全くないです。(笑)
一気に親近感が湧きました。
初めて聴いたのは高校3年生で、そのときにはもうandymoriは解散していました。
大学に入ってからは3年連続で弾き語りツアーに行かせてもらいましたが、初めてのライブで見た小山田さんの姿は今までYouTubeで見てきた小山田さん像とは大きく異なるものでした。
深い眼差しはそのままなんですが、その鋭さが違うんですよ...。
(鋭いからいいと言っているわけではありません。)
うまく言えませんが、andymori時代の一部の楽曲を歌う小山田さんは悲痛なほど切実な叫びを発していました。
当時の僕はその姿に衝撃を受けたのでした。
この曲では04:21あたりからのサビがそれに当たります。
この曲が収録されているラストアルバム「宇宙の果てはこの目の前に」の「夢見るバンドワゴン」の最初の歌詞にあるように、
僕らはまだまだブルースを歌いながら
遠い街まで高速を飛ばしていく
黒ずんだ狼の怪しい瞳を
まだあどけない笑顔に乗せて
「黒ずんだ狼の怪しい瞳」をしていたわけなのです。
ファンに言わせれば「何かに飢えた狼の怪しい瞳」ではあっても、黒ずんじゃいないんですが。
ひこうき雲 藍色の空 宇宙が透けても星は見えない
ひこうき雲 もうこんなにも君を探してしまうときも
空は藍色
ラストサビの真意はきっと何年経ってもわからないのだけれど、この宇宙観の持つ儚さにはもうずっと惹かれ続けています。