走れ正直者 - 西城秀樹
2018年の小山田壮平弾き語りツアーの第二部が始まる前にこの曲が流れていました。
すごく印象に残ったので帰ってから必死に探して見つけた曲です。
第一部の最後に「輝く飛行船」で泣かされたあと、この曲でテンションがよくわからないことになってました。
ギャップがすごいんですよ、小山田さん。
でも小山田さんはこの曲好きだろうなってめっちゃ思います。
ちびまる子ちゃんの1991年頃のEDテーマだそうで、小山田さんは当時小学1,2年生です。
毎週日曜日に家族で見ていた懐かしい思い出が詰まった曲なんじゃないかななんて妄想しました。
僕は当然この頃には生まれていないわけで、ライブ会場で初めて聴いたんですが、その底抜けの明るさにすごく惹かれたというか。
交差点で百円拾ったよ
今すぐこれ交番届けよう
いつだって俺は正直さ
近所でも評判さ
はじめ聴いたとき、西城秀樹の歌の上手さにビックリしました。
突き抜ける気持ちがいい歌声。
パワフルで、真っ直ぐ。
この曲にすごいフィットしてます。
リンリン ランラン ソーセージ
ハイハイ ハムじゃない
意味の分からない歌詞を能天気に口ずさめば、きっと楽しい。
クセが強すぎて一発で覚えちゃう歌詞ですね。
いつか小山田さんがリハーサルとかで歌ってくれないかなって思ってます。
小山田さんの突き抜けるノスタルジーボイスで聴いてみたいです。
Continental Breakfast - Courtney Barnett + Kurt Vile
この二人の風貌はなんだか似ていて兄弟かなと思っちゃいます。
かっちょいい二人。
来世はロングヘアが似合う人生だといいなと思います。
余談でした。
流れるようなメロディーが好きです。
リラックスするけど、家事とか雑用はサクサク進む感じ。
YouTubeのコメント欄に「ルー・リードみたい」ってコメントありますが、その通りだと思います。
とくに"Walk on the Wild Side"が持つ雰囲気によく似てる。
ゆるいけど、グングン前に進んで行ける前進感。
Watching the waves come in night
From myvback porch stoop porch swing
基本的に二人のソロパートが交互に繰り返されて曲が進んで行きますがこの歌詞のところでデュエットになります。
絶妙です。贅沢なデュエットですよ。
あとこの曲はループする印象もあります。
繰り返す特徴的なリフと単調でシンプルな構成がハマります。
"continental"は「大陸の」という意味です。
“Continental Breakfast” はパンと飲み物だけの簡単な朝食のことだそう。
日本の朝食はご飯に味噌汁、焼き魚だったりすることもありますが、これは欧米のひとからすれば中々ヘビーな内容らしい。余談ですが。
Courtneyはオーストラリア出身で、Kurtはアメリカ出身です。
2人とも出身は違えど、食べてきた朝食は似たようなもんでしょうね。
MVの仲睦まじい朝食の様子は微笑ましいです。二人の本当の家族が出ているように見えますがどうなんでしょうか。
Alone again ,naturally - Gilbert O'Sullivan
ミスチルの名曲「Over」の歌詞の起草元のような存在であるこの曲。
明るくて人懐っこい曲調なのに歌ってることは暗くて、ネガティブなこと。
そんな歌を作ろうとして「Over」が生まれたと桜井さんが語っていました。
桜井さんは「メロディと相反した歌詞のギャップに人は惹きつけられるのでは」と考えたそうですが、確かにそうかもしれません。
実際こういう歌詞とメロディにギャップがある曲は意外と多いです。
伊坂幸太郎の『重力ピエロ』には有名なセリフで「本当に深刻なことは、陽気に伝えるべきなんだよ」というものがあります。
人間の性としては、幸せになることを求めてしまうのだから、困難を前にして怯えていたらどうしようもないですし、深刻なことを聞かされるほうの身も考えたら本当にそのほうが良いのかもしれないです。
そして、この曲のナイスなカバーはこちらの弾き語り。
sammy copley という名前でYouTubeにカバーやオリジナル曲を投稿しています。
僕は彼女のカバーが大好きでよく聴いています。
表情豊かに歌い上げていますが、終始楽しそうです。
ギターもガットギター?なのか少し音が丸みがある感じでいいです。
to the moon - Yogee New Waves
「ひとりキャンプで食って寝る」っていうドラマのエンディングで流れているのを聴いて知りました。ドラマの雰囲気にあってて最高です。
最初の「グッバイ~」を聴いたとき、小沢健二かなと錯覚しました。角舘さんの声ってとろけるような、うとうとする夜に合いすぎる。
YouTubeのコメント欄には「ギターのカッティングが山下達郎みたい」ともありますし、Yogeeがシティポップの旗手として令和時代も駆け抜けていくんだろうと思います。
大人になって 自由になった
空を跨いだり 瞳に落ちて
「CLIMAX NIGHT」や「Like Sixteen Candle」然り、夜の都会を舞台にしたYogeeの歌は独壇場です。
フワフワした、飛べそうな気持ちになる。
小気味いいステップを刻んで全能感のままに街中を闊歩できます。
「たどり着けないぜ 」 そんなセリフには
最低さ そんな言い訳は
言葉にまみれ なにも言えなくても
ねえ 月まで行こう さあ
月まで飛んでいきたい気持ちを歌ってますが、月をテーマにした「野暮なことを言う奴ら」に対する反骨精神みたいなものもメッセージとして含んでるような気もします。
もちろん、大好きな人と月の大地から地球を眺めるのは憧れる世界です。
ジャズの超名曲の“Fly Me to the Moon”ができて、フランク・シナトラがカバーを発表した時代は丁度、アポロ計画の頃でやっと人類が月にたどり着いた頃でした。
いまや各国の宇宙競争は加速し、月への旅行計画は夢ではなくなりました。
月まで行っちまいたいというストレートな意味もきっと込もっているんだと思います。
センチメンタルフリーク - 長澤知之
すごく根暗で、最後までウジウジしてる歌。
捻くれ感情のメーターが振り切れてるのが逆にいいんです。
行き詰まったときはこの曲と一緒に不貞腐れるのが僕の常です。
やっつけぽく心臓が鳴る
3分間で済みそうな生活
出会いって奇跡ですよね
ハイハイハイ
どうでもよくなるとき。
頽廃的気分、「どうせ俺なんて…」って気持ち。
それを長澤さんはこんな風に表現します。
ユーモアの塊だと思います。
「ハイハイハイ」って呟くところ駄目な主人公を見ているようで応援したくなるような、不思議な愛着が湧きます。
ただ会いたい人はどこにもいない
あんたでもない あんたでもない
僕のための奇跡じゃない
かまわない かまわない
自分の気持ちを分かってくれる人なんていないって感じ。
究極のネガティブソングというか、手のつけられない感じというか。
この曲を好きになるのは同情に近い感情の所為もあります。
易しいことを難しくする
あかの他人の誰かの聖歌
この二行が意味するところは分かりづらいです。
「音を伴う祈り」とも言われる聖歌が「易しいことを難しくする」のはどういうことか。
あかの他人が歌うから、ややこしいということでしょうか。
つまり、この歌を歌う人からしたら他人の心配なんていらない。お節介だよ。
そんな意味かなと思います。
少し寒くなってきたからか、長澤さんの歌をよく聴くようになりました。
長澤さんのいくつかの曲はマフラーに顔を埋めて、ポッケに手を突っ込んで歩きながら聴きたくなるんですよね。
12月のライブ楽しみです。
至上の人生 - 椎名林檎
椎名林檎の歌の世界観とか、奇才っぽさ(実際に奇才)って最初は敬遠してしまう人は結構いると思うのですが、僕もそうでした。
当時中学生の僕には、歌いかたと立ち振る舞いが色っぽくて刺激が強すぎて何かいけないものを見てるような気がしたのも、あまり聴いてこなかった理由の一つです。(笑)
「OO妻」というドラマのオファーを受けて作られたこの曲。
高校生になった僕は思いました。
カッコよすぎるな、と。
逆らえぬ抗力 ±0まで
お互いに引き合えば
すべてがあってなんもない二人
「至上の人生」というスケールの大きなタイトルのとおり、「上り詰めたその先にある人生」みたいなものを歌っている気がします。
何処まで行っても、何処まで行っても。
最後の一行なんて意味深。
どんなにお金を稼いでも、どんな名声を手に入れても虚しい。
そんな小説の主人公みたいな。
椎名林檎って「歌舞伎町の女王」や「丸の内サディスティック」とか。
描き出す人物像と世界観は椎名林檎がいかに勉強熱心か関心させられます。
私は生きている 愛してる
このあえかな実感よ 続いて
これ以上は決して望んでいない
「あえか」なんて言葉、間違いなく人生で初めて聞きました。
「美しくか弱げなさま、はかなげなさま」という意味。
行くとこまで行った末に見つけた、本当に大切なもの。
それが「生の実感」と「愛」だったと。
このメロディあっての、この歌詞なのか。
はたまた逆か。
すごい調和具合。
完成度高すぎる極上の世界観です。
水とテクノクラート - キリンジ
コード進行がえげつない、らしい曲。僕はよくわかりませんが。
コードのことがわからなくても大衆的なヒット曲とは明らかに違うものがあるのが、何となくわかります。
起伏が激しい感覚です。
奇想天外、奇天烈、とにかく他とは毛色が違う。
なんだか若さを感じる泰行さんのボーカルも最高。
「そしてーっ ↑ 待ってるのーはー」はハマる。
マニアックなコード進行をする世界的バンドがSteely Danなら、日本代表はキリンジなんだそう。
水鳥飛び去ってく
飛行場の濡れそぼつは耳の背に似てる
この曲は何言ってるのか全然わからない。
日本語なのにイレギュラーな歌い方のせいで歌詞も聞き取れないくらい。
「濡れそぼつ」は「濡れてびしょびしょになること」。
聴いたことないですよ。。
赤いK急に乗って三崎へ
乗ったことのある電車が出てくる歌とか自然と好きになっちゃいますが、あくまでも歌詞は京急ではなく「K急」。
京急と言えば、「羽田から僕らをのせてひとっとび」ことくるりの「赤い電車」が思い浮かびます。
この曲も同じくらい京急乗りの人たちに広まってほしいです。