Life Is Party

NEW MUSIC , NEW LIFE

「古いSF映画」と "Fake Plastic Tree"

 

ディストピア的世界を歌うこの2曲には結構共通したものがあるなと思います。

そして、この2曲が歌う世界はもうそう遠くないのかも知れないとも思い始めています。

 



 

もちろんそんな風に思い始めたのはコロナウイルスのせいなんですけど。

 

"Fake Plastic Tree" と「古いSF映画」の両方で登場するのはAIで人間を模倣したロボットです。

人工太陽 人口植物

そもそも人工じゃないものはない

ほぼ人間と変わらぬAI

誰もそれに疑問は抱かない

 

She lives with a broken man
A cracked polystyrene man

"Fake Plastic Tree"は20年以上前の曲なのでさすがに歌詞にAIはでてこないですが、ゴムやポリスチレンの人間っていうのはAIロボットそのものですよね。

僕らが信じる真実は 誰かの創作かもしれない

僕らが見てるこの世界は誰かの悪意かもしれない

人が人である理由が人の中にしかないのなら

明け渡してはいけない場所

それを心と呼ぶんでしょ

 

She looks like the real thing
She tastes like The real thing
My fake plastic love

And if I could be who you wanted
If I could be who you wanted
All the time

 

無機物で溢れかえった世界。

人々の心が通い合うことはない。

 

AIロボットが心を持つことは到底難しいでしょうし、たとえ心を模倣したとしてもそれは機械的な処理にすぎないのです。

そういう世界にいざなったときに、人々の心はどうなってしまうのか。

 

にしてもこういうトピックを交えてラブソングを書くことができるのは凄いです。

amazarashiはradioheadに比べて言葉の数が多くて、写実的で、描写力が凄くて、凄くハッとさせられます。

radioheadは抽象的ですが、トム・ヨークの愛の苦悩がヒリヒリと伝わってきます。