Life Is Party

NEW MUSIC , NEW LIFE

Ballad of Big Nothing - Elliot Smith

 

 

 エリオット・スミスは34歳の若さでこの世を去ったアメリカのシンガーソングライターです。

後述しますが、僕は彼をJulien Bakerを通じて知りました。

 

Big Starの回でも一度カバーで触れたことがあります。

 

うつ病や薬物、アルコール依存と戦いながら、苦しみながらも必死に生きていた人です。

そんな人がこの曲を作ったことに意味を感じます。

 和訳はなかったので、気になった歌詞を少しだけ解釈してみました。

 

Throwing candy out to the crowd
Dragging down the main
The helpless little thing with the dirty mouth
Who's always got something to say

 

「群衆にむかってキャンディーを放り投げる

 主役を引きずり下ろす

 汚い口のなかの 役に立たない ちっぽけなもの

 そいつはいつも何かを言おうとしている」

 

キャンディーは甘いもの。みんなが欲しがるもののメタファーでしょうか。

皆の視線をthe main(主役?) からキャンディへと移し、引きずり下ろしてしまう。

自分より輝いてる何かへの嫉妬と羨望でしょうか。

 

「役に立たないちっぽけなもの」が自分のなかの悪魔のようなものなのかなと思います。

耳元で囁いて、悪い方へ導いてしまう悪魔。

自分の中の醜い部分との葛藤を歌ったラインなのかなと思いました。

 

Said you can do what you want to whenever you want to
You can do what you want to there's no one to stop you

 

「君がやりたいことが何だとしても どこにいようとも 好きにしていい

 それは誰にも止めようがない 止める権利などない」


僕のバイブルである小山田咲子さん著「えいやっと!飛び出すあの一瞬を愛してる」のある一節を思い出しました。

ある人が何かをやりたいと思ったときに、他の誰もそれを阻止できる正当な理由なんて持ちえない。そんなの絶対ありえない。

       ー「えいやっと!飛び出すあの一瞬を愛してる」小山田咲子 著

 今手元にこの本がないので少し曖昧ですが。

 

この一節に限らず、小山田咲子さんの本ですごく背中を押してもらったので、同じものを感じるこの曲に惹かれているのかなと思います。

 

そしてエリオット・スミスのトリビュートアルバムでこの曲を歌ったのは、Julien Bakerです。


Julien Bakerのギターの音作り、大好きです。

スイートスポットのさらに真ん中。