Yoshimi Battles the Pink Robots (日本語バージョン)- The Flaming Lips
ツッコミどころ満載だけど、聴いてるうちに謎の愛着が湧いてくる曲です。
あの娘はヨシミ
空手の黒帯
僕らの街のために
いつも鍛えとんねん
英語で聴いてたらなんともないですけど、歌詞の内容もめちゃ面白いです。
誰が関西弁を吹き込んだのだろうか…。
もしかしたらヨシミさんが面白半分で教えてたりして。
いつかきっと彼女は
無茶苦茶強い悪のマシンを
しばき倒すだろう
こんなドリーミーな音楽にのって「しばき倒す」とか歌われたら笑っちゃうにきまってますよね。
これはこれで可愛いいし、面白いからもっとやってくれてもいいんですけどね。
あの娘は気合いとファイトで
死ぬほど飲んでるビタミン剤
元の英語の歌詞を見てみましょう。
She`s gotta be strong to fight them
So she`s taking lots of vitamins
「死ぬほど」なんて表現は見当たりませんが、こりゃ面白いと思っていれたのかもしれないですね。
死ぬほどビタミン剤飲んだら本末転倒なんですけどね。
最悪や あいつらが
もし俺らに勝つとすれば
そうならんことを祈ってる
「最悪の場合」みたいなことを言いたかったのでしょうか。
でも文法というかニュアンスが伝わりずらいのはここだけなので凄いと思います。(笑)
Oh よしみ
絶対負けない
ロボットたちには食べられない
Oh よしみ
いつかリップスのライブに行ってアホになってこの曲を一緒に歌いたいです。
角部屋 - 折坂悠太
まず、このメロディアスなギターに拍手を贈りたいです。
「角部屋」は歌詞も好きだけど、この楽しいような、そしてどこか切ないようなメロディーが大好きです。
それにこの曲、音源ではコンガの音が録音されていて、それがまた良い役割を果たしているいます。
もちろん、コンガを叩くのもオーリーです。
すごい。
『あけぼの』にいたっては、ドラム、コンガ、ピアニカ、摺鉦(すりがね)、手摺鉦、鉄琴、さらには録音、ミックス、マスタリングまでこなす宅録ぶり。
おいでよ 僕の角部屋に
忘れ物したふりをして
おいでよ 僕の角部屋に
終電逃したふりをして
この曲の可愛らしいところ。
「したふり」の内容まで妄想してしまう主人公。
はたから見たら痛い奴だけど、歌にしたら可愛らしいじゃないですか。
それだけ来てほしいんだ。
ミート イズ マーダー聴きながら
震えて待つよ
歌詞カードには片仮名で「ミート イズ マーダー」と表記されていましたが、これはThe Smithsの傑作『Meat Is Murder』のことみたいです。
表題曲をさすのか、アルバム全体を指すのかはわかりませんが、表題の通りメッセージ性が強く、暗いイメージのあるアルバムです。
このアルバムを聴きながら、「震えて待つ」主人公はアンダーグラウンドな気分に沈んでいて思い悩んでいる人なのかもしれません。
お寺の角で踏ん切りつかない僕ら
繋がる影を見てる
もう一つ歳をとろうよ
本当にこの歌詞大好きです。
「踏ん切りつかない」は、お互いに自分の気持ちを切り出せない、またはお互いの心のうちがわからず、もやもやしている状況を思わせます。
「繋がる影」が暗示するのは、覚悟を決めて一緒になることを選んだ二人の姿かもしれません。
このあとに「もう一つ歳をとろうよ」とあるので、多分そうじゃないでしょうか。
「大人になろうよ」と言っているとしか解釈できないです。
新聞広告に落書きしながら君は
戦争いくときは 触らせてあげるよと
そして僕はここにいて
君には触らない
「戦争」か、、、。
お寺の角の男女とか、昭和が舞台だったりするのだろうか。
「そして」、「触らない」というのが切ない。
届くけれど、「触らない」。
おいでよ
僕の角部屋に
震えて待つよ
「会いたくて震える」というニュアンスではないように思います。
二人の間には恋愛関係とも違うなにかを妄想してしまうのは考えすぎでしょうか。
ライブには三回足を運んでいますが、いまだにこの曲を聴いたことがないので、いつか、いつかは聴きたいものです。
So Let's Get Truth - Mr.Children
とてもメッセージ性が強い曲。
二分足らずであっという間に終わってしまいますが、詰め込まれた言葉たちからは色んなことを考えさせられます。
もっと短い、30秒足らずの曲がandymoriにはありますが、短い曲というのは刹那的で、儚さのようなものを感じさせるからいいんですよね。
この曲のメロディーはそれほど暗くないし、ブルースハープはいい感じだから、歌詞の割には重苦しい気持ちにならないので僕は大好きです。
ゴミのような段ボール
そこで眠る老婆
錆びた夢の残骸 明日は我が身
だけど 素通りする 素通りする 素通りしたりする
日本はホームレスに対して冷たい視線を浴びせがちだと言われます。
オーストラリアにいったとき、お金を求めて手を差し出しているホームレスに道を行く人が当たり前のようにコインを渡す光景をみました。
明日は我が身。それでも自分がその状況に陥らない限りはノンノンと毎日を繰り返します。大切なのは想像力。
ダメな日本の情勢を 社会派は問う
短命すぎた首相を嘆くTVブルース
みんな苦笑してる 苦笑してる 苦笑したりしてる
安倍さんはここ最近ではかなりの長寿政権ですが、それまでは使い捨てカイロのように次々に首相が辞めては新しい首相に変わってきました。
長寿がいいってわけでもないけど、あまりにも短命だと、政治基盤が安定しないからよくないですからね。
我は思想を持たぬ愚連隊です
若きこの世の雑草です
団塊の世代が生んだ愛の結晶は
今日もWalking in the street
愚連隊って、要は不良のことですよね。
もう大人の自分たちを表わす言葉としては違和感が残りますが、ふて腐れてることを表わしてるんでしょうか。
団塊世代の子供なので桜井さんの世代を指しますが、ここの歌詞はメッセージ性というよりは、自分たちの世代について歌う節という感じです。
子供らはたんこぶ作らず遊び
隣に倣えの教養 植え付けられて
顔色をみて利口なふり 利口なふり 利口なふりをする
やがて矛盾を知り 苦悩したり 試行錯誤する
最後は教育批判のむき出しのメッセージですね。
「たんこぶ」のとこは外に出て遊ばなくなったことを言ってるんだと思いますが、深海が出た当時ってゲームはそんなに流通してましたか?
生まれて何年か経ったときなので全然わからない。(笑)
日本の教育は集団行動に特化しすぎなところが否めないです。
幼稚園児ですら列をなしてきちんと歩いていて、それを見た外国人が「なんて立派なの!」と驚く話を聞いたことがあります。
そうして育った子供たちは、大人になって気づいた矛盾や不条理に悩みながらも成長していくわけですね。
タイトルは「真実をつかもう」みたいな意味ですけど、どうもしっくりこないのでどなたか良い意訳をお持ちでないでしょうか。
この曲の桜井さんの歌い方って他の曲と明らかに違っていて、そこがまた好きなところなんですが、うまく形容できない歌い方なんですよね。
ちょっと力の抜けたかんじ。
これがいい。
甲州街道はもう夏なのさ - ランタンパレード
なにかのライブのSEでかかっていて、すかさずShazamでライブラリに追加した曲です。
大好きな曲で、「夏が来たな」って思ったらプレイリストに入れるんです。
昨日行ったGUIROのライブ(もう素晴らしかった)でDJの松永良平さんがかけてくれてまたこの曲を思い出しました。
もう七月になるし、なんてグッドタイミングなんだ!
この特徴的な「テレッテッテッテッテッテー」のメロディーが最高で、中毒的です。
なんでも大貫妙子さんの「くすりをたくさん」からのサンプリングだそうです。
全く知らなかった音楽を知れるの最高。
メロディーが明るいのに、歌詞の内容はとにかく怖い、、けどそれも含めていい。
歌詞の最後には
変なクスリをたくさん やってるんじゃない?
とか聞かれたりしました
と。同じように「クスリ」がでてきますが、オマージュのようなものでしょうか。
オマージュと言えば、この曲のタイトルにも。
調べていたら、RCサクセションの曲に似たような題名の「甲州街道はもう秋なのさ」という曲がありました。
世代が世代で、全然知らなかったんですが、きっと何かしらの思いを込めてこの曲に名前を付けたのかなと思います。
そしてこの曲の不思議な雰囲気。あぶないけれど、聴いていると謎の全能感のようなものが身体に宿ります。
夕べは美しい月明りの下で職務質問を受けたのです
気象庁はもう関係がなく いま
額では汗と砂ぼこりがまじり合っている
へへ。カッコイイ。
美しい月明りの下で職務質問か。面白いなぁ。
たったこれだけを歌い終えてすぐさまサビに入ります。
この潔いスピード感が、あっという間に過ぎ去る夏のように思えてならないのです。
潤すために渇かしたかのような 僕の喉が
出来れば夜明けから夜更けまでは
見届けたいのだけれど 僕は
見届けたいのだけれど 僕は
この部分が一番好きです。
「潤すために渇かした」という感性が好きっていうのもありますが
「見届けたいのだけれど 僕は」に潜む切なさとか寂しさのようなものが胸に来るんです。
農家とニワトリ〈the farmer〉
the farmer って名前、なんの捻りもなくて最高。
突然YouTubeのオススメに出てきました。
ありがとう。
YouTubeのアナリティクスは本当に優秀だよ。
こんなサムネイルをスルーせずにいられようか。
見る前から高評価を押す気満々でした。
ギター&ボーカルの人はもう風貌が完全にボブ・マーリーです。
グルービーでめっちゃイカしてます。
森のなかでこんな音楽が聞こえたら誘われるようにいろんな人やら動物やらが集まってきそうです。
Ed Sheeranの曲も彼らの手にかかればレゲエ風に。
レゲエアレンジってすごい可能性を秘めている気がします。
ニワトリもメンバーの一員です。
俺も混ぜろと言わんばかりに元気よく鳴いてます。(笑)
途中マイクに拾われた子供の笑い声もいい感じです。
オリジナル曲もあるようです。
CDは出してるのかな、、、
ニワトリの鳴き声もちゃんと録音してほしいところです。
ロードムービー - Mr.Children
「友とコーヒーと胃袋」に続いて『Q』から。
やっぱり僕は『Q』が好きみたいです。
いびつなうねりを上げながら
オートバイが走る
寝ぼけた君を乗せて
ほんの少しだけ急いで
月明りが誘う場所へ
マシンが出てくると男は気を惹かれるものだと思います。
マシンが「煙をはく」とか、「火を吹く」とかはありふれた表現ですが、それでも大好きですね。
「寝ぼけた君」っていうのがいいですね。
月明りが「射す」場所ではなくて「誘う」なのはさりげなく洒落ていて格好いいと思います。
カーラジオもなくそしてバックもしない
オートバイが走る
ただ君の温もりを その優しい体温を
この背中に抱きしめながら
ラジオがなくて、バックしないオートバイって普通のオートバイですよね。
中3の頃によく聴いてたんですけど、この節がなんの取り柄もない自分の暗喩だという解釈を見たときは、中学生ながら感心してました。
そんな自分の傍にいてくれる大切な人をのせて走る夜の道。
小説の一幕みたいで好きです。
泣きながら君が見ていた夢は何を暗示してるの?
ガラスが飛び交う空にモノクロの輝く虹
誰も笑ってやしない動物園
とても暗くて冷たい歌詞。
この部分は特にこの曲の主人公である二人が抱える問題や暗いものを想起させます。
この曲の纏う雰囲気を成すのにとても大きな役割を果たす節だと思います。
汗ばむ季節 君がふと見せてくれた情熱
ファミレスの裏の野良犬が見てたキス
スカートの裾濡らしはしゃいでた あのビーチハウス
そんなシーンを道連れにして
この体言止めの羅列。
こんなにも「淡い一夏の記憶」を思わせる歌詞は書ける桜井さんはやっぱりすごいなと思います。
ちなみに「HANABI」のB面の「夏が終わる」という曲が大好きなんですが、この曲でも「ビーチハウス」が登場します。
同じ夏を描く曲でも、こちらは夏の終わりの哀愁が漂う曲です。
街灯が二秒後の未来を照らし
オートバイが走る
等間隔で置かれた闇を超える快楽に
また少しスピードを上げて
もう一つ次の未来へ
オートバイで駆ける夜道を交互に訪れる光と闇。
そんな景色をこんな風に表現できるのは流石としか言いようがないです。
原付を乗るようになってから、夜の道を走るときはこの歌詞をいつも思い出します。
確かに「闇を超える快楽」があります。(笑)
終わり方が最高。
決して明るい歌ではないけれど、「未来へ」と目を向ける。
心地が良くて、ほんの少し希望を手に入れることができる曲だと思います。
One of Us - Joan Osborne
この歌はなかなか攻めてるというか、際どいテーマを取り扱っています。
それは「神様」について。
すくなくとも神様を賛美するような歌ではないと思います。
僕自身、仏教の教えや世界観は好きですが、信仰心はないし、神様の存在を心の底から信じたことはないです。
でもその一方で、宗教の教えに従う敬虔な教徒を見て、心の拠り所を持つ彼らに一種の羨ましさのようなものを感じます。
だからこの曲の訴えることには興味がわきましたし、歌も大好きです。
If God had a name
What woud it be?
And would you call it to his face
そもそもこの歌詞が意味することは「神様なんて本当にいるの?」ということではないでしょうか。
名前もない、私たちに直接語り掛けるでもない。
そんな存在をどう信じればいいの、という具合に。
どこの神話でも、だいたい神様に名前ついてると思います。
でもそれはあくまで人間の作った神話のなかの話。
宗教のスピリチュアルな世界観に神秘さに惹かれることはありますが、時々見え隠れする作為的もしくは人口的な部分から目をそらせるほどものわかりは良くないです。
Yeah Yeah God is Great...
Yeah Yeah God is Good...
Yeah Yeah Yeah
「神は偉大」だとそう自分に言い聞かせているような気がします。
「Yeah 」のやるせない感じがそう思わせます。
信仰心を持つ一方で、自分の身に起こる悲劇やあまりにも救いがない状況で神様の存在自体に疑義をとなえているような。
What if god was one of us?
Just a slob like one of us
Just a stranger on the bus
Trying to making his way home
家(天国のようなもの?)に帰ろうとバスに一緒に揺られる見知らぬ人が、神様なら。
神様は意外と身近なところにいるのかも知れません。
それは全知全能で、人々に救いの手を差し伸べてくれるような存在ではなく。
自分が崇めているものの正体がなんなのか、その一端に触れる葛藤も感じます。
Just tryn` to make his way home
Like a holy rolling stone
Back up to Heaven all alone
Nobody callin` on the phone
`Cept for the Pope maybe in Rome
「生きることはゆっくりと死んでいくこと」みたいな言葉をどこかで聞いた覚えがありますが、とても共感します。
この世に生を受けて魂と身体をすり減らして、生を全うし、やがて息絶える。
「a holy rolling stone」の指すものがわからなくて調べてみましたが、「イエス・キリスト」と訳している人もいれば「聖なる放浪者」と訳している人も。
どちらかと言えば後者がしっくりきます。
最後の「ローマ法王」のくだりが未熟な僕にはわかりません。
なんとなく皮肉っぽく聞こえるところです。
悲哀を感じるこの曲には考えさせられますし、漂う世界観に魅せられます。
最後にもう1曲を。
悲哀に満ちていて、でも心地のよいブルーに浸ることができる曲です。