Life Is Party

NEW MUSIC , NEW LIFE

One of Us - Joan Osborne

 

 

 

 

この歌はなかなか攻めてるというか、際どいテーマを取り扱っています。

 

 

それは「神様」について。

 

 

すくなくとも神様を賛美するような歌ではないと思います。

僕自身、仏教の教えや世界観は好きですが、信仰心はないし、神様の存在を心の底から信じたことはないです。

でもその一方で、宗教の教えに従う敬虔な教徒を見て、心の拠り所を持つ彼らに一種の羨ましさのようなものを感じます。

 

だからこの曲の訴えることには興味がわきましたし、歌も大好きです。

 

If God had a name

What woud it be?

And would you call it to his face 

 

 

そもそもこの歌詞が意味することは「神様なんて本当にいるの?」ということではないでしょうか。

 

名前もない、私たちに直接語り掛けるでもない。

そんな存在をどう信じればいいの、という具合に。

 

どこの神話でも、だいたい神様に名前ついてると思います。

でもそれはあくまで人間の作った神話のなかの話。

 

宗教のスピリチュアルな世界観に神秘さに惹かれることはありますが、時々見え隠れする作為的もしくは人口的な部分から目をそらせるほどものわかりは良くないです。

 

 

Yeah Yeah God is Great...

Yeah Yeah God is Good...

Yeah Yeah Yeah 

 

「神は偉大」だとそう自分に言い聞かせているような気がします。

「Yeah 」のやるせない感じがそう思わせます。

 

信仰心を持つ一方で、自分の身に起こる悲劇やあまりにも救いがない状況で神様の存在自体に疑義をとなえているような。

 

What if god was one of us?

Just a slob like one of us

Just a stranger on the bus

Trying to making his way home

 

家(天国のようなもの?)に帰ろうとバスに一緒に揺られる見知らぬ人が、神様なら。

神様は意外と身近なところにいるのかも知れません。

 

それは全知全能で、人々に救いの手を差し伸べてくれるような存在ではなく。

自分が崇めているものの正体がなんなのか、その一端に触れる葛藤も感じます。

 

Just tryn` to make his way home

Like a holy rolling stone

Back up to Heaven all alone

Nobody callin` on the phone

`Cept for the Pope maybe in Rome

 

 

「生きることはゆっくりと死んでいくこと」みたいな言葉をどこかで聞いた覚えがありますが、とても共感します。

 

この世に生を受けて魂と身体をすり減らして、生を全うし、やがて息絶える。

 

「a holy rolling stone」の指すものがわからなくて調べてみましたが、「イエス・キリスト」と訳している人もいれば「聖なる放浪者」と訳している人も。

どちらかと言えば後者がしっくりきます。

 

最後の「ローマ法王」のくだりが未熟な僕にはわかりません。

なんとなく皮肉っぽく聞こえるところです。

 

 

 

悲哀を感じるこの曲には考えさせられますし、漂う世界観に魅せられます。

 

最後にもう1曲を。

悲哀に満ちていて、でも心地のよいブルーに浸ることができる曲です。