Life Is Party

NEW MUSIC , NEW LIFE

街の報せ - cero

 

安らいで心が穏やかになる曲。

「独りの夜」に聴いて楽しくなります。

 

 

ファミレスで聴く Roy Hargrove

国道沿いで買う缶コーヒー (タバコはほどほどに)

携帯の充電ならとっくに切れたけど

坂道を登り 振り返れば  (悪くはないんだよ)

 

メロディーに対しての言葉の乗せ方が巧みで、すごく気持ちいい。

 

ファミレスってコンビニと同じで夜の街で煌々と光を放っていて、僕はその存在に一種の安心感のようなものを感じます。

特に国道沿いでは、どんな真夜中でも逞しく光を絶やさないでいる。

 

携帯の充電が切れる前はソワソワしてしまう現代人。

でもいざ切れたら、意外にも心はスッと軽くなる気がして。

俗世から離れたところにいる気になって少し高尚な気分にすらなります。

 

登る前は億劫に感じた坂道も振り返ってみれば、街を見下ろせていいもんです。

 

Ooh, baby can you hear callin` from that city?

 

高城さんは英語ネイティブですかね?

とても自然で流暢な英語でかっこいいです。

 

 

日本のミュージシャンも、もし英語圏に生まれてたら世界中から賞賛を浴びそうな人たちは沢山いますよね。

 

日本語にひそむ良さはもちろんあると思いますが。

最近は韓流ミュージシャンがヒットしてるので日本の音楽が脚光をあびる日が来ないかなーって思ってます。(笑)

 

 

 

「街の報せがきこえるかい?」

これぞ至高のシティポップ!

 

 

はぐれ雲けもの道ひとり旅 - 長澤知之

 

少しその町を離れて   携帯の電源を切って

しばらく友達も忘れて  鈍行に揺られるだけでいい

君にとってその生活が時折負担になったなら

恋しくなるまで旅をして

恋しくなったら戻ればいい

 

 

はぐれ雲けもの道ひとり旅

はぐれ雲けもの道ひとり旅

  • provided courtesy of iTunes

 

この曲は青春18きっぷ旅にピッタリすぎます。

テーマソング。

 

そしてこの歌の人生を達観した歌詞。

いつ聞いてもスカッとします。

 

人生の死は終末なんかじゃない

生涯の完成であり、無ではない

いいや、人生のことなど僕はわからない

けもの道のように続くだけ

 

死生観と人生観。

与えられた生を全うすれば、けもの道のように後ろに形となってその人の生きた跡が残る、ただそれだけだと。

 

かっちょいい。

「けもの道」って言葉が出て来るのいいなぁ。

スピッツの「けもの道」すごく好きな歌だし。

 

人生に悲哀は気取りでしかない

人生に素直は演技でしかない

いいや、人生は方位磁石も星もない

ひとり旅のように風任せ

 

「悲しんで立ち止まってる暇があったら楽しんどけよ」みたいなことかな。

 

左巻きのゼンマイ」では同じようなことを歌っています。

 

答えは風の中 誰かの受け売り

 

「誰か」はボブ・ディランですよね。(笑)

答えは風の中、つまり掴みようがないから人生に答えは存在しないも同然だと。

 

つまり「深く考えずに生きろ!」と。

 

そういう曲なのかな。

すこし拡大解釈のような気もしますが大好きな曲です。

 

 

 

O Pato - Joan Jilberto

ボサノバの名曲。

 

ボサノバはこの曲から入門するべきだと思います。

 

 

なんてったって親しみやすい。

リズミカルで可愛いく、楽しげな曲調。

 

日本語にすると「アヒルのサンバ」。可愛い。

 

ポルトガル語でさっぱり何を言っているのか分かりませんでしたがこちらのページの訳をご覧ください。

アヒル・・・ (Opto): Bossaなタンコのてくてく日記

 

 

結構ちゃんとしたストーリー仕立てで笑います。

なかでも、「ガチョウさんとのパフォーマンスは野暮ったかったけれど」は面白い。

 

最後に歌の練習をしていたところ、みんな池に落ちてしまうとか可愛いすぎる。

 

クェン、クェン、クェン...。

思わず口ずさんでしまいます。

 

 

名曲中の名曲なので様々カバーがあります。

Girberto Gil によるカバーが一番有名ですかね。

 

僕は原曲よりもこちらをよく聴きます。

 

 

ボサノバは気兼ねなく聴けるのが良いところ。

 

陽気な気持ちになります。

 

ウサギのバイク - スピッツ

 

あったかい春の日に最近聴いている曲。 

 

ウサギのバイク

ウサギのバイク

  • provided courtesy of iTunes

 

草野さんのスキャットスピッツ史上一番長い曲です。

最初は歌がなかなか始まらず、こういう曲なのかなと思いましたね。

 

ウサギのバイクで逃げだそう

枯れ葉を舞い上げて

優しいあの子も連れて行こう

 氷の丘を越えて

 

僕はスピッツの歌詞に関しては半ば理解を諦めているところがあります。

ウサギのバイクがなんなのかも分かりませんでした。

この記事を書くにあたり、YouTubeを見ていたら「ラビット」という二人乗りできるバイクが前にあったというコメントがありました。

 

なるほど、と。

 

となるとこの曲は「逃避行」の歌なんでしょうか。

僕が気になるのは「優しいあの子」という第三者

三人乗りは危ないよね、、、

 

人じゃないかも知れないですよね。

草野さんと愉快な仲間たち、みたいな。

 

「氷の丘」ってなんですか? 

「枯れ葉」が出てきたりしているので、季節は冬なんでしょうが、「逃避行」の歌と考えると社会の風刺だったりするんでしょうか。

もうディストピア的な世界とこれから行く幸せな世界との境界が「氷の丘」だったりして…。

 

さわやかなメロディーでも、実は少し怖い世界を歌っていると言われる曲はスピッツには何曲かありますが、この曲もその一つかもしれないですね。

 

 

あと、最近始まった朝ドラにスピッツの新曲「優しいあの子」が流れてますね。

まるまる同じワード。

しかも、この曲のサビでは

 

優しいあの子にも教えたい

 

似すぎている。

さらには、、、

重い道を押し開けたら暗い道が続いている

めげずに歩いたその先に 知らなかった世界

 

「氷の丘」と似たものを感じずにはいられないです。(笑)

 

アルバム曲らしいアルバム曲ですが、草野さんのなかでは、大事な世界を歌っている曲なのかも…。

 

 

カメレオンガール - キリンジ

 

イヤホンから流れてくるたびに相変わらず面白い歌だなと感心してしまう曲です。

 

こんなに歌詞が面白い曲は他に知りません。

単に面白いのではなくて凄く巧妙な面白さがある曲なんですよね。

 

 

君に 待ちぼうけをくらって 

僕は カフェテラスの悲しいオブジェさ

 

この絵がすぐ頭の中に浮かんできて、ぷぷぷっと笑えてきます。

オブジェってことはショックで完全に固まってしまっているのか。。。

 

まだきっと交際が始まっているわけではない女性のようですね。

ただ彼女に待たされるだけなら「悲しい」とはならないですから。

 

デートに誘ってはみたけど、待ち合わせの時間に来てくれなかったら「すっぽかされたかな」と思って悲しくなりますもん。

 

心の穴に菓子パンをねじ込み

腹の虫の機嫌をとってるのさ

 

結局すっぽかされたんですかね。

ユーモアが溢れすぎている。

 

ぽっかり空いた心の穴の応急処置としては、やや弱いのでは?(笑)

待ちぼうけのせいでお腹がグウグウに空いてるのにも注目。

 

七色きらめく カメレオンガール

報われぬ僕のラブソング  ハハハ

色褪せた男の背中に

君は夏の模様の 爪痕を残した

 

「ハハハ」と完全に自嘲モードに入っています。

「カメレオンガール」と「色褪せた男」の対比にはうなります。

 

落ち込んでる人って確かに顔色が悪かったりして「色褪せる」っていう表現は適格だし、華やかで人によってコロコロと態度を変えるのを「カメレオン」と例えるのは、

今まであったようでなかった表現ではないでしょうか。

 

君が憎いよ  もしもパスポートが要るなら何をすればいい?

おもちゃも 赤いハイヒールも サファイアも ルージュも

あげたじゃないか  Uhhh...

 

思いを寄せる人の心への通行手形を「パスポート」と比喩しているんですかね。

 

この例えだけでも面白いですが、そのあとに続く貢ぎ物の羅列で笑えてきます。

健気だなぁ。同情するよ。

 

この歌は泰行さん作ですが、これがノンフィクションだったら意外です。

 

時間をおいて聴くとまた別の発見があったりするので、キリンジは面白いです。

 

 

進水式 - KIRINJI

新学期や何かの始まり、大事なときに思い出したように聴く曲です。

 

 

弟の脱退後の新生キリンジの誓いの曲だと思います。

超名曲。

 

ためらわずロープを切って 海に放っておくれよ

新しい船を 見慣れぬ船

君の手でロープを切って そして名付けて欲しい

美しい船さ われらの船だ

鮮やかにテープよ 輝け 特別な日だから

 

新しい船、見慣れぬ船はまさに結成したばかりの新生キリンジのことですよね。

お兄さんの声はすごい優しい、癒される声です。

「特別な日だから」と最後に付け加えるのが好き。

 

 

金色のコンパス  見ろ ぴしゃりと北を指ししめす

 

「ぴしゃり」というちょっと可愛い擬音。

船をテーマにした歌だけあって、コンパスが登場。

レーダーとかGPSでなくアナログなコンパスをチョイスするのはいいですね。

 

波は静かで  海は空よりずっと青い青  

晴れ渡った  嵐は去った  僕の髪も短い

美しい船が  われらの船だ  不可思議な世界を探ろう

必ず生きて還ろう    必ず生きて還ろう

 

 この曲で一番好きなところです。

「晴れ渡った、嵐は去った、僕の髪も短い」なんて旅に出る前の胸の高鳴りにピッタリ。

 

最後に「必ず生きて還ろう」と歌っていますが「帰」ではなく「還」を使っているのが印象的です。

「もと居た場所に帰る」という意味があるそうですが明確に「帰」と「還」で使い分けはないようです。

 

なんとなくですが、「帰」はどこか目的地があ家との直線的な往復を指して、「還」はぐるっと巡るような旅ののちに回るようにして戻ることを指す気がします。

 

だから船にはこっちの「還」が合うのかなと。

 

曲の良さは言わずもがな、言葉も巧みに操るのがキリンジの魅力です。

 

アルバム『EXTRA11』では、この曲のアコースティックver.ぽいリメイクが収録されています。

こっちもすごく良いので必聴です。

 

抱擁 - 折坂悠太

ここ数日の間、以前に増して折坂悠太にハマっています。

 

 

先日、『うたのゆくえ』に行ってきました。

特別な編成の折坂悠太(重奏)を見ることができました。

 

(合奏)よりもピアノやストリングスが多めで演奏はまろやかな感じでした。

『平成』からはもちろん、『たむけ』から「いぬふぐり」や「道」を歌ってくれました。

 

圧巻だったのはアンコールの「よるべ」。

今まで聴いたどんな「よるべ」よりも「寄る辺ない 在りし日の君」を表現していてるように思いました。

とても結成一週間くらいのバンドとは思えないクオリティ。

 

やっぱり生で目の当たりにするとその表現力に圧倒されました。

歌声は楽器のように様々な顔を見せ、オーリーの才能を再確認。

 

前置きはこの辺にして。

 

 

 

このライブの数日前に突然、配信限定でリリースされた「抱擁」。

 

抱擁

抱擁

  • 折坂悠太
  • J-Pop
  • ¥250
  • provided courtesy of iTunes

 

レコーディングをしているとは聞いていましたが、まさか今度は配信限定でリリースされるとは。

 

 

本当に天才だと思うのですが。

 

日本語の語気とか響きの良さをオーリーの声が華麗に、最大限まで引き出していると思います。

この軽やかさは春の訪れにぴったり。

 

なかでもCメロが秀逸。

02:04 くらいから始まります。

耳がエクスタシスに到達しました。

 

 

公式の作品紹介では

「抱擁」はブラジル音楽を彷彿とさせる軽やかさとトランペットとフルートが彩りを添えるも、どこか翳りを残したリードナンバー

と書かれていました。

 

ほほう、ブラジル音楽とは、、、。

これまた国際色豊かです。


でもあの陽気な感じが確かにあります。

 

ワールドワイドに音楽を自分なりに落とし込んで日本語と融合させる。

僕のなかじゃもう折坂悠太はアルケミスト

 

 

以下で引用する歌詞は僕の耳を頼りにしたもので正確ではありません。

 

握る手は  生まれたままに  あたたかく拙い温度で

如何様にもとれる素振りで寄り添って  戸惑う腕の中

ひねもす波を見てる  好きになったあなたのこと

 

「如何様にも」とか「ひねもす」とか。オーリーらしい言葉えらび。

さわやかな恋したいなぁってしみじみ思います。

 

犬が鳴く  迫る重機の物音に  落ち着く(?)ようにと

悲しみはあれ(?)に活路を見出して  鋼鉄のドアの外  

草燃ゆ街を駆ける  忘れないでこんな日のこと

 

ここで、紹介文にもあった「翳り」が登場します。

「重機」は破壊のイメージをもつもの。

「鋼鉄」の冷たくて無機質なイメージ。

 

「坂道」に少しダブりました。

その角を曲がれば  細く暗い道にでる

いつかは会えるだろう  嘘みたいなそんな場所で

季節が耳打ちする 「俺たちに何を待つの」

締め切られたあの窓に 自由だと言い聞かせて

坂道を駆け降りる  この体に開かれた 

世界を置き去りに  鳥のように駆け降りる

 

 「坂道」はこの現代において先の見えない危うさから、この先に何を望むのか歌った曲です。

この面で、「抱擁」にも似たテーマがあるように思います。

 

 

「平成」で魅了されてしまって、もう1年くらいリリースがなくても余韻で楽しむことができたと思うのですが、早速天才的な曲を生み出してくれました。

 

本当に退屈しないです。

 

6/1 のライブが待ち遠しい!