Life Is Party

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抱擁 - 折坂悠太

ここ数日の間、以前に増して折坂悠太にハマっています。

 

 

先日、『うたのゆくえ』に行ってきました。

特別な編成の折坂悠太(重奏)を見ることができました。

 

(合奏)よりもピアノやストリングスが多めで演奏はまろやかな感じでした。

『平成』からはもちろん、『たむけ』から「いぬふぐり」や「道」を歌ってくれました。

 

圧巻だったのはアンコールの「よるべ」。

今まで聴いたどんな「よるべ」よりも「寄る辺ない 在りし日の君」を表現していてるように思いました。

とても結成一週間くらいのバンドとは思えないクオリティ。

 

やっぱり生で目の当たりにするとその表現力に圧倒されました。

歌声は楽器のように様々な顔を見せ、オーリーの才能を再確認。

 

前置きはこの辺にして。

 

 

 

このライブの数日前に突然、配信限定でリリースされた「抱擁」。

 

抱擁

抱擁

  • 折坂悠太
  • J-Pop
  • ¥250
  • provided courtesy of iTunes

 

レコーディングをしているとは聞いていましたが、まさか今度は配信限定でリリースされるとは。

 

 

本当に天才だと思うのですが。

 

日本語の語気とか響きの良さをオーリーの声が華麗に、最大限まで引き出していると思います。

この軽やかさは春の訪れにぴったり。

 

なかでもCメロが秀逸。

02:04 くらいから始まります。

耳がエクスタシスに到達しました。

 

 

公式の作品紹介では

「抱擁」はブラジル音楽を彷彿とさせる軽やかさとトランペットとフルートが彩りを添えるも、どこか翳りを残したリードナンバー

と書かれていました。

 

ほほう、ブラジル音楽とは、、、。

これまた国際色豊かです。


でもあの陽気な感じが確かにあります。

 

ワールドワイドに音楽を自分なりに落とし込んで日本語と融合させる。

僕のなかじゃもう折坂悠太はアルケミスト

 

 

以下で引用する歌詞は僕の耳を頼りにしたもので正確ではありません。

 

握る手は  生まれたままに  あたたかく拙い温度で

如何様にもとれる素振りで寄り添って  戸惑う腕の中

ひねもす波を見てる  好きになったあなたのこと

 

「如何様にも」とか「ひねもす」とか。オーリーらしい言葉えらび。

さわやかな恋したいなぁってしみじみ思います。

 

犬が鳴く  迫る重機の物音に  落ち着く(?)ようにと

悲しみはあれ(?)に活路を見出して  鋼鉄のドアの外  

草燃ゆ街を駆ける  忘れないでこんな日のこと

 

ここで、紹介文にもあった「翳り」が登場します。

「重機」は破壊のイメージをもつもの。

「鋼鉄」の冷たくて無機質なイメージ。

 

「坂道」に少しダブりました。

その角を曲がれば  細く暗い道にでる

いつかは会えるだろう  嘘みたいなそんな場所で

季節が耳打ちする 「俺たちに何を待つの」

締め切られたあの窓に 自由だと言い聞かせて

坂道を駆け降りる  この体に開かれた 

世界を置き去りに  鳥のように駆け降りる

 

 「坂道」はこの現代において先の見えない危うさから、この先に何を望むのか歌った曲です。

この面で、「抱擁」にも似たテーマがあるように思います。

 

 

「平成」で魅了されてしまって、もう1年くらいリリースがなくても余韻で楽しむことができたと思うのですが、早速天才的な曲を生み出してくれました。

 

本当に退屈しないです。

 

6/1 のライブが待ち遠しい!