BLUE - mmm
VIDEOTAPEMUSICの今年の新作をきっかけにmmmを聴くようになりました。
この曲が大好きです。
濃いブルーに包まれてるようだけど、なんか安らぐ感じ。
雨の日の水族館みたい。
深い海の底から
見上げるばかりの春
誰かの幸せを、幸せでない自分が羨むような。
嫉妬だけでない、諦めも混じったような物憂げな様子。
メロディーのせいかネガティブなイメージはなくて、あくまで生まれてきた感情をそのままに歌っているように聴こえます。
嫉妬や羨望を抱く自分を責めない。
翻訳業を生業としている彼女の使う言葉はとても魅力的に感じます。
西日に包まれて
泳ぐ愛おしい影
この人は今、海の底にいます。
海のなかに僅かながら差し込む光とその光が作る影を見ている?
目を閉じれば、海の中にいる気分になって、ゆらゆら動く水面の1/f 揺らぎに癒されるのは僕だけでないはず。
正しいことを教えて
頷くばかりの貝
不条理や嘘、表面だけ取り繕った違和感に戸惑う様子。
疑問を持たない周りの人たち(頷くばかりの貝)に抱く違和感。
そんなものをイメージします。
貝を単調な動作をみせるだけの比喩に持ってくるのが面白い。
こんなことを言ったら貝好きの人に怒られるだろうし、実際貝だって入水管と出水管を忙しく動かしているはずですけど。
共に生きよう my blue
抱きしめて 海辺で見上げるときは
皆きらめきを呼ぶ
間奏を挟んでの最後のバースから。
「my blue」とは自分の心の陰というか、暗いネガティブな一面のことだと思います。
「共に生きよう」というのが好き。
二元性のこの世では、どちらかが欠けては他方もそのままではいられない。
どちらもバランスよく持ち合わせて生きていかなくちゃいけません。
「海辺」にたどり着いて、やっと輝きだした。
応援したくなる歌であり、応援してもらえる歌でもあります。