じょじょ - サンフジンジンズ
サンフジンズはユニコーンの奥田民生氏とくるりの岸田繁氏とSAKEROCKの伊藤大地氏によるバンド。
おっさんバンド。
それもかなり濃ゆい熟したおっさんバンド。
「くるり」という言葉が、数えるのが面倒なくらい登場するこの曲はふざけているようですけど、人を想う気持ちでジワジワと暖まる素敵な曲です。
それまでだった 君と僕なんて
離れ離れだと いたしかたないのに
「それまでだった」とはまだ恋人の仲ではない微妙な距離感みたいな感じでしょうか。
そんな2人が離れ離れになったらそりゃ致し方ない。
「どうしようもない」ではなくて堅い表現の「致し方ない」を使うのが少しツボ。
いたしたかった おいたしたかった
苦し紛れにそう言ってみたんです
言いたかったことは それだけじゃないのに
一行目は日本人でもよくわからない。(笑)
1番の歌詞の「致し方ない」を無理やりポジティブな言葉に変えたのが、「いたしたかった」で、「おいたしたかった」はイタズラのおイタをしたかった?なんて考えましたがどうなんでしょうか。
でも肝心なときに口から出る言葉っていうの頼りなくて心のうちを伝えることができないのはよくあることで、不器用さとか拙さが同情を誘う歌詞です。
この「じょじょ」をいろいろなアーティストがリリース前にカバーするという面白い企画がありまして、そこから僕のお気に入りのカバーを2つ。
一組目はOKAMOTO's。
なかなかのふざけっぷりですが、逆に謎のリスペクトを感じる不思議。
途中に急にゴリゴリに演奏しだすのはいつ見てもニヤニヤしちゃいます。
くるりのライブにおける、かの有名な2011年の武道館公演での「奇跡」の名演(いつか書くかも)を観て以来、山内さんのギターが大好きになりました。
素朴で、人肌の温度感を持った演奏と歌唱です。
歌詞にも出てくる「君の温もり」みたいな温かさがあります。
あったかい。