君が思い出になる前に - スピッツ
ミスチルのことを書いたらスピッツのことも書きたくなりました。
スピッツの一番好きな曲は「君が思い出になる前に」なんです。
あの日もここではみ出しそうな
君の笑顔を見た
水の色も風の匂いも変わったね
草野さんの詩は独特。
それ故に惹きつけられます。
「はみ出しそうな笑顔」ですって。
くしゃくしゃな笑顔のことだろうか。
そしてその笑顔が水の色や風の匂いすら変えてしまう、と。 彼女がどれだけ魅力的かをこんな風に表現するのが面白い。
明日の朝僕は船に乗り 離ればなれになる
夢に見た君との旅路は叶わない
きっと僕ら 導かれるままには
歩き続けられない 二度とこれからは
切ない。ただただ切ない。
「夢に見た君との旅路」というフレーズがいいです。まだ見ぬ場所へいつか「君」とともに行くことを思い浮かべていたが、今となってはもうそれは儚い夢のままで閉ざされてしまう。
追い求めた影も光も消え去り今はただ
君の耳と鼻の形が 愛おしい
ここの歌詞は印象的です。
耳と鼻の形が愛おしい。リアルかつ繊細な表現です。
この曲の不思議なところはこんなに切ない別れの歌なのにメロディーはそれほど寂しそうではないところです。
これだけ切ないと何度も聴くのが憚られるところですがメロディーと混ざり合って妙にツボにハマります。
本当にいい曲だ。
ちなみに次点で「愛のことば」が好きです。