Life Is Party

NEW MUSIC , NEW LIFE

Heaven - Petal

 

 

Petalはアメリカのシンガーソングライター、Kiley Lotzによるソロプロジェクトです。

 

FazerdazeやSnail mail、Julien Bakerなど女性SSWにハマっていた時期がありましてPetalもその一人です。

 

『Shame』は2015年にリリースされたアルバムです。

この「Heaven」という曲はとりわけお気に入りの曲です。

 

最後のサビで彼女の歌声がグッと胸の奥に刺さってきます。

 

You are heaven to me

When I first heard your voice

All sound was ruined

 

「あなたは私にとっての天国。初めてあなたの声を聞いたとき、すべての音は崩れ落ちたの。」

 

すごく幸せな気持ち溢れる、まさにHeavenを歌ったこの曲、ぜひ。

 

ざわめき - 折坂悠太

 

会いましょう

きびの葉を潜って

 

ざわめき

ざわめき

  • 折坂悠太
  • J-Pop
  • ¥250
  • provided courtesy of iTunes

 

 

個人的に、「芍薬」の影に隠れてその良さに気づかないでいた曲です。

 

夕立に両の手を洗う

家々を分かつこの道で

誰となく歌い始める

 

夕焼けの赤に染まる街で、誰かが口ずさみ始めた歌とともに、人々は家路につく。

 

この曲を聴くべきシチュエーションは間違いなく夕刻の帰り道です。 

管楽器の音色も手伝って多幸感のある曲です。

夕陽に心が許されながら、一日の終わりにゆっくりと向かっていきます。

 

紙吹雪、ドラムが響く

胸は浮き 風を待つばかり

喧噪が二人をほだす

逃げましょう きびの葉を潜って

 

「ほだす」は「絆す」と書いて、「繋ぎとめる」みたいな意味です。

「よるべ」にも

やがて雨にほだされて 

という歌詞があります。

 

喧噪とタイトルの「ざわめき」は同じものなのでしょうか。

二人を繋ぎとめるのは、ざわめき。

 

「きびの葉を潜る」ことは二人にとってはきっと何か特別な、象徴的なことなんだろうな。

 

静けさに衣擦れ一つ

お互いを花に喩えよう

 

「衣擦れ」という言葉は「さびしさ」にも出てきます。

衣擦れの感性は日本独特のような気がするのですが、どうでしょう。

「所作にともなう音」にちょっとした奥ゆかしさを感じるんですよね。

 

「お互いを花に喩えよう」は大好きな歌詞です。

ロマンチックだ。

 

 

 

夏休みはオーリーのライブに4回行くことになっています。(笑)

 どこかで「ざわめき」聴けたらいいなあ。

 

くすりをたくさん - 大貫妙子

 

 

ランタンパレードの「甲州街道はもう夏なのさ」からたどり着いたこの曲。

ゾッとするような歌詞に陽気なメロディー。

 

クセになります。

 

狂ってるのは君だけじゃない

 

入りからもう大分おかしい。

まず何よりもこの曲が狂っています。

 

この節からは危うさしか感じませんね…。

「くすり」とは違法薬物のことなのかと思っちゃいます。

 

どんなことを見ても当たり前なんて思っちゃだめ

 

なかなかの戒めを込めて歌われているように思います。

 

目に映るものをそのまま真に受けてはいけない。

みんな「狂ってる」から。

みんな狂気の世界に生きているから。

 

異常な若者の自殺の多さ、過労死、いじめ、SNSの弱いものの袋叩き。

一寸先は闇かもしれませんから。

 

 

熱が出たら 流行の病気
弱気になって 諦めること
すぐに駆け付けましょう
もうすぐあなたは天国よ

 

冷静に歌詞を眺めると、怖すぎて戦慄します。

この歌を歌う人とは一体何者なのか。

死神かなんかですか。

 

薬をたくさん 選り取り見取り
こんなにたくさん 飲んだら終わり
なおる頃には また病気

 

くすりを見て「選り取り見取り」とか言ってしまえるセンス。

美味しいバイキングで選り取り見取りならわかるけどなぁ。

 

歌詞はトラウマティックですけど、メロディーと大貫さんの声がそれを中和します。

 

にしても『Sunshower』のジャケットがイカしている。

絶妙なポージングと髪のなびき具合。大貫さんの視線。

 

完&壁。

Halfway to Heaven - POP ETC

 

 

 

Galileo Galileiがプロデューサーに迎えたことで知られるPOP ETC。 

 

 ボーカルのクリス・チュウは日本から大きな影響を受けていると語っていて、Twitterでも日本人に向けてのメッセージを日本語で投稿する親日家です。

 

それだけでも親近感が湧いて、応援したくなります。

このライブも東京で開催されたものです。

この弾き語りが好きなんです。

 

"Halfway to Heaven"は「天国に向かう途中」みたいな意味です。

 

生きることはゆっくりと死に近づくこと。

ゆっくりと死んでいくこと。

 

僕にはこの考え方がとてもシックリきています。

得体のしれない「死」というものに対しての向き合い方としては完璧ではないにしても慰め程度にはなってくれます。

 

そしてこの曲のテーマは「生きること」について。

 

I`m halfway to heaven , and I don`t know if it`s where I`m meant to go

 

「僕は今、天国に向かう途中。でも、そこが自分が行こうとしているところなのか、わからないでいる。」

こんな訳になるでしょうか。

自分はどこへ向かうのか、それは永遠に続く禅門問ですが、考えることを放棄してはいけないなと思います。

 

And I don`t know where to go

This house has changed so much since I grew

 

 

「どこへいくべきかもわからない。生まれ育った家はすっかり変わってしまった。」

この歌詞で思い出した歌があります。

ミスチルの「祈り」で、

生まれた場所が違う顔して見えるのも

本当は僕の目線が変わってきたから

という歌詞がありますが、これは「確かに」と納得します。

桜井さんは悟り開いてます。

 

I don`t know what to do

My heart is racing back and forth

 

「何をしたらいいのかもわからない。あちらこちらに行ったり来たり。」

この曲でクリスはかなり迷路に迷い込んでいるのがわかります。

 

でも本当に人生は悩みだらけ。

悩んで悩んで、人は成長する。(と信じてます)

 

歌詞は決して明るくはないですが、アルバム音源はなかなかリズムに乗れちゃう曲です。

 

 

 

霊魂の涙 - 吉田省念

 

 

吉田省念さんはくるりの元メンバーで、現在はソロのシンガーソングライターとして京都で活動されている方です。

最近は奇妙礼太郎さんのアルバム『More Music』にも参加されています。

 

なにより声が大好きです。

すごく落ち着く。

 

爽やかなメロディー。

そして、02:28あたりからのギターソロも最高に心地良い。

 

少し暑くなってきてムシムシするなかで聴くと気持ちは爽快になります。

 

この曲が収録されているのは『桃源郷』というアルバムです。

 

良いアルバムなので聴いてみてください。

オススメは1.2.4.5.7です。

 

桃源郷

桃源郷

 

 

 

Your Queen is a Reptile - Sons of Kemet

 

 

こんなに心が湧き踊る、カッコイイ、楽しいジャズがあったとは。

 

サックスとチューバとツインドラム。

シンプルだけど、ドラムのビートとサックスのお洒落な響きと息遣いが耳を惹きつけて離さないです。

 

それに、曲のどっしりとしたボリューム感を成すチューバの存在感。

うむ、重厚。

 


このアルバム『Your Queen is a Reptile』の曲名は「My Queen Is...」で始まります。

確かなコンセプトを掲げたアルバムのようです。

それも、政治的、民族的な背景を伴うもののようです。

 

 

にしても"reptile"は「爬虫類」という意味ですけど、曲名に出てくる「My Queen Is...」に続く名詞はどうやら全て人名のような固有名詞のようで調べてもよくわかりませんでした。

 

このアルバムの放つメッセージが日本人の僕にはなかなか理解しがたいものがありますが、その音楽に身を委ねるだけでも、また毎日が賑やかになります。

平成 - 折坂悠太

 

 

 

 

祝!月9主題歌の抜擢。オーリーおめでとうございます。

令和に突入して二ヶ月経ちましたが、この曲はずっと聴き続けています。

 

この曲はまさに平成の鎮魂歌のようなイメージと、来たる令和時代の幕開けに祈りを込めるようなイメージを抱きました。

 

 

『平成』が発売されてからこの方、ずっとこの曲を聴いてるのはやっぱり聴いていて気持ちがいいから。

トラックメイカーのRAMZA氏の刻むビートがめちゃくちゃいい味出してるんです。

鎮魂歌のイメージはまさにこの静かなビートから。

 

平成、疲れてた それはとても

どこにも行けず、止まれずに

夕焼けよ、通りを覆え 赤くあれ

 

この部分の歌詞はオーリーの自叙的な要素が強いような気がします。

国内と海外を転々とした過去を「どこにも行けず、止まれずに」と歌っているのかなと。

 

夕焼けっていうのは赤ければ赤いほど、目を奪われ、心が洗われます。

心が許されたような気になります。

あったかく街の人々を包んでくれ。

 

 

嗚呼、夜よ 子供たちに静かなれ

 

子供たちが眠る夜が静かなものであれと歌うのが素敵です。

 

オーリーはライブのMCで「これから来る新しい時代をあまり楽観視していないというか…」と話していました。

 

昨今のダメダメな政治と各国の私欲渦巻く世界情勢は確かに不安になります。

大学生の僕も、成果主義や終身雇用の終焉にビクビクして楽観視なんてとてもできません。(笑)

 

平成 咳をする 低く深く

あらゆる苦を噛み直す そして

歌いだす きみが笑う

 

「咳をする」のところ、ずっと「急き寄せる」って空耳してました。

MVでは丁度ここら辺の歌詞で、陽気な兄ちゃんがダンスしてます。(笑)

このMVで違和感のあるところではあるんですが、この人が希望の象徴のような気がして好きなところでもあります。

 

幸、俺たちに 多くあれ

 

オーリーがライブのオープニングでラジオの音とともに「幸、皆さまに多くあれ」と歌うのが大好きなんですがわかる方いらっしゃいますか?(笑)

あれを聴くと、なんでもない言葉だけど幸せになります。

 

 

この曲は祈りに溢れていて、希望の曲です。