Apple Musicで2022年をリプレイ
バタバタしていて11月は更新ならず,,,。
これからこのブログはどうなるんでしょうか。
年の瀬になるとAppleMusicの"Replay"で今年リピートした曲、アーティスト、アルバムを振り返りできるようになります。
公開されたのはたぶん11月末とかだったので、すこし話題としては遅れていますが、Apple Musicだと1週間に1回"Replay"の内容が更新されます。
今年から始まったのか、SpotifyもApple Musicも各ユーザーごとにリールが作成されていてとても面白いです。
リールの最後をご覧いただくとわかる通り、僕にとって今年はThe 1975の年でした。
トップ独占。
主に10月にリリースされた新譜の影響ですが、たった2ヶ月ほどであっという間にThe 1975に染め上げられました。
"Part of the Band"を皮切りに先行リリースされた曲がことごとくスイートスポットに当たり、アルバムのアートワークも抜群でした。
発売以降The 1975を聴いてない日はないのでこういう結果になるのも必然です。来年の来日公演への期待も相まってThe 1975への愛は過去最高に高まっています。
トップソング1~10位とトップアーティスト1~10位はこんな感じでした。
今年ブログに書いた「折り合い」や"Everybody"、Rex Orange Countyなどは今年たくさん聴いていました。
どのアーティストもみんな2022年の間たくさん助けてもらった記憶があります。
この中だと今年は折坂悠太、カネコアヤノ、くるり、そしてKID FRESINOのライブを観に行くことができました。
来年もきっと沢山お世話になるかなと思います。
最後にトップアルバム1~10位。
こうして見てみると自分の好きな音楽を説明することはとても難しいなと思います。
なんだか共通している点が見当たらないし、ジャンルもまあまあ違います。
この中だとトム・ウェイツだけ年代が全然違うのが不思議です。
2022年リリースのアルバムは1,5,8,9位。
Predawnの久しぶりの新譜は相変わらず素敵でした。今は無事に出産が終わり、産休期間ですが、またいつか戻ってきてくれたら嬉しいです。
NETFLIXのオリジナルドラマ「First Love 初恋」は2日くらいで一気見してしまいました。とても面白かったですし、宇多田ヒカルの音楽はじめ劇中歌がとてもよかったのです。
BBHFの尾崎雄貴のソロプロジェクトであるWabearの新譜もほっこり暖かくてここ数カ月で沢山聴きました。Galileo Galilei復活は嬉しすぎますね。
テイラー・スウィフトは全然詳しくないんですが、"Folkrore"は2022年になっても大好きなアルバムです。
トップソング100は載せると長すぎるので、ご興味ある方がいれば以下のリンクからどうぞ。
P.S.
今日のブログ内容とは全く関係ないですが、今日読んだPOPEYE webの連載が面白かったです。ちょうどいい惚気具合がとても微笑ましいです。
君はそう決めた - 坂本慎太郎
この曲を聴くとゾクッとします。
そして同時にスカッとして視界が開けたように感じるのです。
坂本慎太郎自作のアニメーションも物凄いものがあります。
一人で何かをしようとしている
楽しみとか苦しみとか知ろうとしてる
恋をしたり 喧嘩したりしたい
今日目覚めて 君はそう決めた
時には涙を流してみたり
窓ガラスが壊れるほど叫んでみたり
喜んだり、苦しんだり、泣きわめいたり、発狂したり。
まだまだ若造だけど一通り経験しました。窓ガラスは壊したことないけど、発狂して、鉛筆ぶん投げて、お気に入りの絵に傷をつけたことくらいはあります。
生まれてから死ぬまで色んな感情に振り回されていくのだけれど、その山あり谷ありがあってこそ人生は楽しい...。
なんて達観できるほど、人生経験豊かじゃないのでそう思えるように強く生きたいものです。
今日目覚めて 君は戸を開けて 突然外に出た
この街で生きている 行く人を見ながら
そして肝心なとこでしらけてみながら
朝がきて 夜が来て
また朝が夜になって
また朝が来て また夜が来て 朝が
君はそう決めた 突然に...
これまでのあらゆる判断とこれから訪れる判断、全部が一度切り。
何度でもやり直すことはできるけど、その日その瞬間には戻れない。
1日60時間くらい欲しいところですが、無常にも1日はたったの24時間で終わり、あっという間に朝が来て、夜が来て、朝が来て、夜が来て...その繰り返し。
ときどき人生は恐ろしく感じますし、実際そうだと思います。
「一寸先は闇」というより「一寸横は闇」といった感じで、自分の何気ない一挙手一投足は未来を大きく左右します。良い方にも悪い方にも。
人生のルートは決断の数だけ分かれ道があって、あの時こうしていればなんて考えがちですが、過去を悔やんだり未来を思い悩むのではなく今の瞬間瞬間を生きたい。
過去の決断も、これから訪れる決断も、「そう決めた」のならそれしかないんだ。
胸張って生きろ。
この曲にはそんな風なことを言われている気がします。
歌詞の最後、「君はそう決めた」のリフレインはなんてことない言葉なのにすごく力強く背中を押してくれます。
無事にワンマンのチケットが取れたので、ライブを観るのがとても楽しみです。
新譜も素晴らしい作品だったので今からワクワクです。
Lifeboat - Penguin Orchestra Cafe
ここ最近、コロナ陽性のため自宅療養をしていました。
軽症といえど最高で39℃台の熱、頭痛、喉の痛み、筋肉痛、倦怠感、そして鼻づまりと様々な症状が現れ、寝込むほかありませんでした。
寝込んでる間はすごく暇なので、何かしらしないと気が狂いそうになるんですが、エンタメのなかでも音声媒体は寝込んでいる間も楽しめました。
ラジオ、Audible、Podcastたちにはお世話になりました…。
もちろん、音楽をじっくり聴くのにも最適な期間でした。
なかでもこの"Lifeboat"という曲にはじんわりとしたパワーをもらいました。
1年くらい前に折坂さんが何かの媒体で紹介していた曲です。
"Lifeboat"は「救命ボート」の意味で、なんだかサバイバルや命の危機を思わせる単語です。
でも曲調はヒーリング感があって、海原で揺蕩う人生そのものを感じます。
なので個人的には「救命ボート」というより、読んで字のごとく「命の舟」というイメージ。
そして「命の舟」という言葉からは「漂えども沈まず」という言葉が連想されます。
「漂えども沈まず」は欧州の古典的な言葉らしく、「不安定で揺れたりするが、決して沈みはしない」という意味。
日本でも最近は原田マハさんの「たゆたえども沈まず」という本で目にすることがありました。
鍵盤は少し性急な印象がありますが、ストリングスの音色は対照的に優雅な河の流れみたい。
人生における慌ただしさと穏やかさの両側面。
総じて人生色々あるよねって感じが1曲に詰め込まれているなあって感じ。
寝込んでいる間は身体の免疫と病が闘っていて、生を実感する時間だったので余計この曲に感じ入ることができたのかなと思います。
命のボートに乗って。このボートは中々安定しないけど、沈まないことが大事。
ゆっくりとまたボートを漕ぎだそう、そんな気持ちにさせてくれる曲だなぁと思います。
DAVID BOWIE ON THE MOON - 七尾旅人
最近は夜になると涼しくなってきて秋を感じます。嬉しい。
9月に新作リリースを控えた七尾旅人。
現状の最新作である「Stray Dog」の中で一番のお気に入りがこの曲です。
デヴィッド・ボウイの訃報の翌日に作曲されたというこの曲。
哀悼の意がこもった心温まる曲だなあと思います。
携帯は大気圏外
君としか話したくない
青い星を抜け出してきたよ
遠く 遠く 抜け出してきたよ
デヴィッド・ボウイについてググって初めて知りましたが、彼は「地球に落ちて来た男」という映画で主演を務めていました。
この曲のコンセプトはタイトルの通り、「月の上のデヴィッド・ボウイ」であり、後に出てくる
DAVID BOWIE HE IS GONE TO HEAVEN
の歌詞で歌われるように天国(月)へと旅立ったデヴィッド・ボウイに対する鎮魂歌のようです。
「地球に落ちて来た男」であったデヴィッド・ボウイが生涯を終えて月にたどり着く。
ヒット曲には"starman"という曲もあり、ファンにとってデヴィッド・ボウイと言えば「宇宙・銀河」のイメージが思い浮かぶアーティストなのかもしれません。
生前の作品要素を取り入れたユーモアのある歌詞から熱心なデヴィッド・ボウイ愛がひしひしと伝わってきます。
I`ll be there for you 永遠を見せるよ
I`ll be 超えてゆく この全てをあげるよ
I`ll be there for you 何度でも
I`ll be 君だけに この命をあげるよ
物凄いデヴィッド・ボウイへのラブコール。
旅人さんにとって彼は本当に大きな存在だったのだろうと思います。
デヴィッド・ボウイ喜んでるかなあ。
いつかライブで聴いてみたい1曲。
新作も楽しみです。
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余談ですがデヴィッド・ボウイと言えば、来日時に撮影された阪急電車との1枚が最高に格好良くて好きです。
(https://www.wowow.co.jp/detail/110006)
Everybody - Mac Miller
Mac Millerの遺作『Circles』に収録されている一曲。
Arthur Leeというシンガーソングライターが所属していたLOVEというバンドの"Everybody's Gotta Live"という曲にインスパイアされたカバーソングらしいです。
本家は比較的明るい曲調ですが、Mac Millerのアレンジはより抒情的で歌詞の切実さが増して、より迫ってくるようです。
それになんだかポール・マッカートニーを感じる一曲だなと思って「mac miller - everybody paul mccartney」と検索してみたら同じことを感じた人はちゃんと居ました。
"Everybody's Gotta Live"という曲のインスパイアに、ポールへのリスペクトが加わって本当に素晴らしい曲になっているなぁと思います。
Everybody`s gotta live
Everybody`s gonna die
Everybody just wanna have a good, good time
I think you know he the reason why
みんな生きなきゃいけない
みんないつか死んでいく
みんなより良い時間を過ごそうとしてる
なんでかは分かるでしょ?
詩の中で"the reason"について答え合わせをするラインはありませんが、その理由は「そうでないと死にたくなるから(辛いばかりでは死にたくなるから)」なのかなと思います。
薬物依存に苦しんでいたMac Millerの辛さは測りかねますが、彼がこの曲にインスパイアされたのは少なからず歌詞に思うところがあったんだろうと思います。
同アルバム収録の"Good News"には本当に悲痛な気持ちが綴られていました。
『Circles』は本当に儚くて胸を締め付けられるようなアルバムですが、それと同時に
Mac Millerが必死に生きていたことの証明であり、美しさを感じる作品です。
Surviving June
6月は季節の変わり目で、夏の始まりにあたる季節なので毎年身体が順応するのに時間がかかってしまいます。身体と心は繋がっているので心模様も少しだけブルー。
そんな6月もあと少し...。
音楽にはたくさん救われました。
こうしてリストアップしてみると自己肯定感を上げてくれる曲が多くて、本当に弱ってたんだなぁと実感します。
KEEP IT UP - Rex Orange County
Keep it up and go on
Yeah, you`re holding out for what you want
You no longer owe the strangers
It`s enough, it`s enough
Rex Orange Countyは6月の間に最も沢山聴いたアーティストです。
"WHO CARES?"は本当に大好きなアルバム。
もはや僕のアイドル的存在になっています。
PINK BLOOD - 宇多田ヒカル
誰にも見せなくても キレイなものはキレイ
もう知ってるから
誰にも聞かなくても キレイなものはキレイ
もう言ってるから
『BADモード』も素晴らしかったです。
名曲だらけでしたが、特にこの曲に救われました。
キレイなものはキレイ。
干物の気持ち - キセル & mmm
干物の気持ちで夜が 明けるのを待っている
確かに泳いだ海をまだ覚えている
いい感じに力が抜けて休日の昼下がり、干物タイムにはちょうどいい曲です。
歌詞の中にはやり切れない気持ちや世知辛い世を憂うような節があります。
それでも夜が明けるのを待っているし、僕も似た気持ちです。
6月の歌 - 曽我部恵一
雨の朝も風の夜も 君はとっても頑張ってる
晴れた午後も 赤い夕方も君はとってもよくやってる
曽我部さんのやさしさがぎゅっと詰まった曲。
みんな頑張ってる。
愛はどこでも消えない気持ち
懐かしむこと慈しむこと
許し合うこと 見えないことも
見ようとする強い気持ちのこと
散らばった愛をまとめる時間に振り回されないでいいのさ
この曲の良さが最近になってわかるようになってきました。このMVが微笑ましいというのもありますが、心がホッコリ暖かくなります。
"loveless"という曲名なのに、この曲には愛が溢れています。
のぞみ一号 - くるり
背筋を正し 焦ることなく
諦めずに立ちはだかれ ここに生かされている
諦めずに立ちはだかれ 涙なんて流すな
大好きだな この夕日を見送って
走れ走れ 走れ走れ
くるりからもう一曲。
この曲を聴いたら必ず背筋が伸びます。
くるりって本当に背中の押し方が上手い。
以上、6曲選んでみました。(6月なので)
最近はライブの規制も緩和傾向で、来日イベントも増えているので嬉しい限りです。
私事ですが、24日はカネコアヤノとKID FRESINOのライブに行きました。どちらもバンドセットで演奏していましたが、バチバチにかっこよかったです。
久しぶりに聴いた生の音楽に圧倒されました。
28日にはBruno PernadesとSam Gendel&Sam Wilkesの来日イベントに行きます。
来年はもう大阪に居ないので、出来る限りイベントに足を運ぶようにしています。
世界は本当にエンタメに溢れていて、僕にとっては生きる一つの意味です。
それだけでも毎日に希望を持って生きられる。
なんだかセンチメンタルになってしまいましたが、音楽は本当に凄いなと感じた1カ月でした。
彷徨い - 冬にわかれて
冬にわかれてによる最新作の「タンデム」。
リリースから時間が経ってしまいましたが、アルバムを通して聴いてみました。
この曲が一番のお気に入りで、バイト終わりの夜中に聴くと何とも言えない幸せな気持ちになります。
金星の横をそっと通り過ぎた人工衛星に
君は見とれて 動かなかった
まるでフルートのよう 君が褒めた衛星に
僕はあのとき嫉妬してた
金星は地球に最も近い惑星です。
金星探査機としてはJAXAの「あかつき」が有名だそうです。
金星はかなりの極限環境なので紆余曲折あったみたいですね...。
金星は「宵の明星」として知られ地球からも肉眼で観測することができますが、金星の人工衛星はもちろん地表からでは見えません。
高性能な天体望遠鏡を使えば見えるのかもしれませんが、この曲における「金星の横を通り過ぎる人工衛星を見る」という視点は宇宙船の中からなのかなと妄想してしまいます。
つまりこの曲は近未来のSFラブソングなんです、、たぶん。
人工衛星がフルートに見えるってどんな感性なんだろうと何度聴いても理解できないです(笑)。でもその不思議さが好きです。
いま 君を去って
この水の街を ふらり彷徨った
不思議な歌詞というと、そのあとの「水の街」というフレーズが印象的です。
このフレーズからもやっぱりSF感が感じられます。
地球も地表の多くを海が占めていますが、水の街というには違和感。
水の街と言えばベネツィアとかアムステルダムが有名ですが、やっぱりどうもこの曲の雰囲気とは違う気がするのです。
イメージとしては地球ではない別の惑星に存在する水中の都市。
妄想は膨らみます...。
君の見てる景色に飛び込めば
何かが変わるの 始まるの
一番大切な何かが
他人の見ている景色って全然違うから、すれ違ったりしてしまう。
見ている景色が違うのは、それまでの人生の境遇が違うから。
「同じ景色を見る」のではなく「飛び込む」という表現はこの歌の主人公が嫉妬していた人工衛星にとってかわりたいということでしょうか。
つまり「私を見てほしい!」的なイメージ。
のろしレコードの「コールドスリープ」も素敵なSFラブソングですが、この曲もお気に入りのSFラブソングになりました。